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本学学生が日本大学生訪韓団に参加
外務省による「対日理解促進交流プログラム(JENESYS2017)」の一環として、公益財団法人日韓文化交流基金が主催?派遣した、日本大学生訪韓団(第1団)に本学1年次の石川瑳咲さんが参加しました。日本全国から選抜された大学生等20名が3月6日から15日の日程で韓国を訪問し、大学訪問、ホームステイ、韓国文化体験などを通して韓国の文化?社会に対する理解を深めるとともに、交流を通じ日本の魅力の発信を行うプログラムです。
参加した石川さんの感想は次のとおりです。
参加しようと思ったきっかけは何ですか?
きっかけは主に2つありました。1つ目は、自分にはない価値観を知り、視野を広げるためです。実は韓国に特別な思いがあるわけではなく、自分が様々な価値観や経歴を持つ人々に対して寛容に、またどのような環境に置かれても、柔軟でいられるように、自分の成長過程の一つとして応募しました。
2つ目は、実際に他国へ足を踏み入れ、自分の目で見て対話を行うことにより、信憑性の不確かな情報に惑わされず、自分の意見を発信できるようになるためです。
高3の夏から1年間、フランスへ留学した際、そこで日本の知名度の低さや、人種差別が存在する現実を目の当たりにしました。それとともに、私自身もメディアが発信する不正確な情報によってフランスに対する誤解を抱いていることに気付かされました。
現在、日韓間には、慰安婦問題や領土問題など様々な問題がありますが、韓国の学生やこれからの未来を担う若者たちの意見を直接聞きたかったからです。
参加するにあたって意識したことはありますか?
“郷に入っては郷に従え”ということわざがありますが、私が他国の人と交流する際には、“郷に入っては郷を理解しよう”という自分が尊敬する方の言葉を意識しています。
自分と相手のアイデンティティを守りながら、お互いに理解しようとし尊重し合うこと、また、自分が自国と相手国との懸け橋となれるよう実体験を情報発信することで、より多くの人々の固定概念や偏見をなくすことを目指しています。
特に印象に残ったことはありますか?
韓国の学生たちの理解しようとする前向きな姿勢です。大学訪問での日本の文化紹介では、韓国の学生たちは皆、私たちのプレゼンテーションを興味津々な様子で聞いてくれました。
また、ディスカッションでも盛り上がり、両国の文化に互いに興味を持ちながら、質問や話が尽きることなく、良い雰囲気の中、互いの国について理解を深めることができました。
また、徴兵制度を終えたばかりの学生にも話を聞くことができました。
徴兵制度は辛いので、制度がなくなってほしいと学生が多いであろうという私の予想に反していました。
徴兵制度は今の状況下ではどうしても必要であり、その経験を経て以前より積極的になり、自信がついた。もう一度やりたいとは思わないが、行ってよかったと思えるという発言が、今でも私の記憶に鮮明に残っています。
訪韓団の交流活動を通じて感じたこと、伝えたいことがあれば教えてください。
AIUでは、世界中からの留学生と共生しているため、様々な容姿や考え、価値観をもつ人々を目にし、コミュニケーションをとることは普通ですが、日本では他国を知ろうとする姿勢や自国を理解し自分のアイデンティティを確立すること、自国について語ることは外国に比べて少なく、そのため政治や外交、自国に対する文化理解への関心が日本人学生は低い傾向にあるように感じました。
現在はグローバル化に伴い、どの企業も英語力に焦点を当てて能力を判断していることが多々見られます。私も相手が日本語での会話が不可能な場合は、英語で話すべきと考え、それが不可能な場合は、他に手段がないと諦めていました。
また自分は何一つ韓国語が話せず、韓国側の学生の日本語力に頼ってばかりである自分の存在に気付きました。
この経験により、母国語、英語ができることに満足せず、第三の言語も扱えるよう教育を強化し、コミュニケーションをとる手段を増やすことは重要だと再認識しました。
今後は、韓国の文化はもちろん、自国の文化や政治などついてより深く学び、正しく理解した上で、自分の発言に自信を持って、発信できるようになりたいです。このプログラムについては、先輩が参加していたことをきっかけに知ることができたので、私もぜひこの貴重な機会を後輩にも体験してもらいたいと思います。