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【オススメの一冊シリーズ】No.7 図書館職員 阿部 ラスミン
8月も終わりに近づき、ヒグラシの声が涼しげな季節になりました。まだまだ残暑が続く日々ですが、涼しい場所でゆっくり読書を楽しみませんか。
図書館カウンターで職員から直接おすすめの本を聞くこともままならない今だからこそ、本学の教職員?学生に「私がオススメする一冊」を聞きました。
シリーズ第7回は、中嶋記念図書館職員 阿部 ラスミンさんの「オススメの一冊」をご紹介します。
プロフィール
阿部 ラスミン
- 好きな書籍や好きな著者はその時の気分によります。
- 画像は、国立国会図書館です。
ジョン?ネイスンの日本人の妻との思い出の場所です。おすすめの一冊
John Nathan 「Living Carelessly in Tokyo and Elsewhere: A Memoir」 (Free Press)
(邦題:ジョン?ネイスン著、前沢浩子訳「ニッポン放浪記――ジョン?ネイスン回想録」)この本を選んだ理由
ネパールのカトマンズで生まれ育った私にとっての日本との縁は、日本人である夫との出会いでした。日本の歴史や文化をもっと知りたいと思っていた私に、大親友のYMが勧めてくれたのがこの本です。
米ハーバード大学を卒業してすぐに来日したネイスンは、作家、翻訳家、映画監督として日本を拠点に活躍の幅を広げる中で、三島由紀夫や大江健三郎といった著名な文化人や日本を代表する経営者や政治家とも親しくなっていきます。その繋がりに導かれて、通常なら外国人が立ち入らないようなニッポンの「深部」への理解を深めていきました。
本書はそんなネイスンの、主に60年代から70年代にかけての経験を記した回想録で、近代日本が最も躍動した時代における、自身のキャリアを決定づけた多くの体験が収められています。高尚な話題から俗世間的なエピソードまで、そして時に抱腹絶倒の「冒険」たちは、どれも「ニッポン的」な要素が散りばめられていて、著者の、日本への比類のない情熱と深い洞察、そして皮肉混じりの軽妙なユーモアに溢れています。「読んで損はしない」ので、是非この本をお手に取って読書の時間を楽しんでもらえたらと思います。
今回ご紹介した本は、本学の中嶋記念図書館で取り扱っています。本の詳細はこちらからご覧いただけます。
中嶋記念図書館では、本学学生と教職員を対象に図書購入依頼を受け付けているほか、本学学生を対象に図書郵送貸出サービスを実施しています。
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