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私のオススメ授業紹介:プログラミング基礎(甲斐 聖人さん)
国際教養大学(AIU)の際立った特長の一つが「すべての授業を英語で開講していること」です。ただし、本学は「英語を学ぶ大学」ではありません。「英語で学び、英語で考える大学」です。
また、本学は一貫して少人数教育を徹底しています。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やすことにより、自ら考え、意見を主張できる能力を磨くことを目的としています。
この「私のオススメ授業紹介」では、学生自身が「おもしろかった!」「ためになった!」「ぜひ受験生のみなさんにも学んでほしい!」と思った授業を、学生自身の言葉で紹介する企画です。今回は甲斐 聖人(かい まさと)さんのオススメ授業をご紹介します。
はじめまして!熊本県出身の19期生 甲斐 聖人です。現在はこの夏に開催される日米学生会議の参加、アルバイトやインターンシップなど、やりたいことを詰め込んで日々奮闘しています。この度、私がオススメしたい2つの授業を紹介させていただくことになりました。紹介する2つ目の授業は「プログラミング基礎」です!
科目情報
CCS125 プログラミング基礎
教員:ドメナック フローラン 教授
単位数:3単位
何を学ぶ授業なのか
この授業では、プログラミングとアルゴリズム的思考(今ある問題を細かいパーツに分解し、それぞれのパーツごとに解決していく考え方)の基本原理を学びます。数ある開発言語の一つである「C#(マイクロソフトが開発しているプログラミング言語)」の学習を通じて、技術的なスキルのみならず、コードを書く上で求められる論理性、問題解決能力、創造性の涵養を目指します。学期を通して基礎を全てカバーするので、C#での開発経験がなくても、もとい、プログラミング経験が全くなくても、気軽に受講することができます。
「自走力」をつける
私は何を究めるにおいても「自走力」、つまり自分で考え、意思決定して行動することができる力、が肝心だと考えており、これを培う上でこの「プログラミング基礎」の授業は非常に役立ちます。プログラミングでは関数や制御構造など無数の知識事項があるため、授業等で基礎を学習したあと個人で課題に取り組む際には、ほぼ必然的に自分でその内容や他の関連事項について復習しながら調べるというステップがあります。この「学習した内容を基にして、自ら関連知識を学び、応用していく姿勢」は、授業で先生方から提供されるインプットが時間的に、ひいては内容的に限られたものである以上、プログラミングに限らず学習全般において不可欠な姿勢であり、訓練によって磨いていく必要があります。
つまり、プログラミング学習は学習において求められる自走力の強化を通じて生涯学習(生涯行うあらゆる学習)への確かな一歩となるのです。そのプログラミング学習の足掛かりとして、基礎を徹底的にカバーする「プログラミング基礎」の授業は格好のスタートチャンスとなります。
「たとえ興味がなくてもかじってみる」
私は入学1年目の冬期間(1?4月上旬)に、プログラミングを学ぶべく、授業を取らずに3カ月間フィリピンへ留学しました。しかし当時プログラミングの経験は全くなく、さらにはプログラミングに強い興味があったわけでもなく、ただ「行動力を大切にしたい」「新しいことに挑戦し続ける人生にしたい」という動機でした。実際にセブ島でプログラミングを学んでみると周囲の熱量も高く、想像していたよりも楽しく、一生涯、プログラミングを学びたいと強く感じました。
私は誰もがプログラミング学習を面白いと感じるだろう、とは考えていません。むしろ合わない人もいるはずです。ただ、プログラミングに限らず「たとえ興味がなくてもかじってみることは大切だ」ということを主張したいです。実際、プログラミングはコンピュータ等に強い関心がある人が手を出すようなコアな分野であり、自分とは無縁なものだと最初からあきらめている人も少なくないと思います。
自分の興味に忠実に生きて人生を楽しむことが肝心なのはその通りですが、そもそも「これは楽しい?楽しくない」といった判断はその対象をよく知った上でないと正しく行えないのではないでしょうか。私は、実際の経験はないが体験者の話を聞いたり読んだりしただけ、という情報量は価値判断の材料として不十分だと考えています。「百聞は一見に如かず」というように、実際にやってみた上で、もっとやろう、もうやらなくていいや、と決める。限られた人生でより多くの「楽しい」を見つけたいと思って、最後にたどり着いたマイポリシーです。少しでも共感してくださった方がいれば、ぜひ体験してみてください。「プログラミング基礎」の履修が少しでも多くの人にとって「自分ってプログラミングを楽しいと感じるんだ!」と知るきっかけとなることを心から願っています。